☆調味料の勉強シリーズ VOL.1「さ・し・す・せ・そ」

「さしすせそ」って科学的根拠はあるの?


家には、様々な調味料があります。
でも、あまり正体が分からないまま使っている気がします。

『☆調味料の勉強シリーズ』では、様々な調味料を詳しく調べて、
上手に使いこなせるようになりたいと思います。

皆さん、料理の「さ・し・す・せ・そ」は、
それぞれ何を示しているか言えますか?
答えは、
さ→砂糖
し→塩
す→酢
せ→醤油
そ→味噌
です。
そして、これは料理に加える順番を示しています

調味料に、加える順番があるのはなぜなのでしょうか?
そこには、科学的な根拠があるはずです。
今回は、さしすせその「順番が決まっている理由」を調べます。

しかし、この順番は本当に信じていいのでしょうか?
語呂合わせと順番の両方がうまくはまっているところが、
ちょっと強引にあてはめた感じがしてなりません。

当たり前を疑ってかかることは、正確な情報を得るために、
とても大事なことです。

今回は、
①「さしすせそ」のそれぞれの働きと特徴
②「さしすせそ」の順番の理由
③まとめ

では、いってみましょう。

 

①「さしすせそ」のそれぞれの主な働きと特徴

「さ」砂糖 → 香りなし・甘味をつける・食材を柔らかくする
「し」塩 → 香りなし・塩味をつける・食材を脱水し固くする
「す」酢 → 香りあり・酸味をつける・風味(味と香り)をつける・たんぱく質を固める
「せ」醤油 → 香りあり・風味をつける
「そ」味噌 → 香りあり・風味をつける

※それぞれの働きや特徴は、他にもいろいろありますが、
今回は、順番に関わることを記載しています。

 

②「さしすせそ」の順番の理由

ポイントは、
〇香りの有無
〇食材の固さの変化
〇味のしみこみやすさ
です。

〇香りについて
砂糖と塩には、香りがありませんが、
その他の3つには、香りがあります。
酢・醤油・味噌の香りは、長時間の加熱で飛んでしまいます
なので、酢、醤油、味噌は、砂糖と塩より後に入れます。
酢は風味が強いので、角を取るため一度煮立てるといいようです。
醤油・味噌は逆に煮立ててしまうと、風味が損なわれます。
とくに味噌は、加熱に弱いので火を消してから入れるのがいいようです。

〇食材の固さの変化
砂糖は食材を柔らかくする働きを持っています。
それに対し、塩は食材を脱水し固くしてしまいます。
砂糖をはじめに入れる理由のひとつがここにあります。

※酢は肉を柔らかくする効果(マリネなど)と、固くする効果(ゆで卵後の時に加えるなど)の両方を持っていますが、味を浸み込みにくくするという情報が載っていました。

〇味のしみこみやすさ
砂糖と塩では、砂糖の方が分子が大きいので、
味のしみこみにくいです。
例えば同時に入れた場合、塩の分子が材料の隙間に入り込んでしまい、
砂糖の分子が入る余地が無くなってしまい、味がしみこみません。

 

③まとめ

食材を柔らかくし、味のしみこみが遅い砂糖を一番に入れるのは間違いありません。
次に、香りの有無の差で、塩がよさそうです。
酢・醤油・味噌に関しては、それぞれの風味を活かすために、
酢は一度煮立てる
醤油は、煮立てたあと
味噌は、火を止めたあと
というタイミングで投入するのがいいようです。

さて、以上のような結果になりましたが、
「さしすせそ」以外にもよく使う、
みりんについても調べましたので、載せておきます。

酒、本みりんには、アルコールが含まれており、食材を柔らかくする効果があるので、砂糖より前に入れると砂糖の味が浸みやすくなる。
みりん風調味料は、照りや艶を出すのに向いているので仕上げにいれるとよい。

「さしすせそ」は、無理やりの語呂合わせ感はあるものの、
とても理にかなったものだったんですね。
しかし、この順番は、守らないと料理がまずくなるというわけではないので、
料理の目的や使う食材によって、変えていくといいようです。

ただその場合でも、それぞれの働きや特徴を知って意図的に操ることで、
それぞれの調味料のよさを引き出してあげられると思います。

このシリーズは、今後も継続します。
次は、何か一つの調味料に焦点をあてて調べたいなあ。

 

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