時短アイデア『玉ねぎ炒め』編
スパイスカレー作りの時間って、炒めてる時間が長いですよねー。
玉ねぎやトマトを炒めことが多いと思うのですが、これが炒め切るまでにかなり時間を費やします。
そこで今回は、『玉ねぎ炒め』の時短アイデアを紹介したいと思います。
①玉ねぎを炒めるのに時間がかかる理由
②時短アイデア
③最後に
①玉ねぎを炒めるのに時間がかかる理由
まず炒める前と炒めた後を比較してみましょう。
炒めた後は、体積が減って、茶色く変色していますね。
体積が減るのは、玉ねぎの水分が減ったためで、茶色く変色したのは、メイラード反応(焦げではない)が起こったためです。
つまり、玉ねぎ炒めを完遂させるには、
・水分を飛ばす
・メイラード反応を起こす
この2つのことをする必要があることがわかります。
では、玉ねぎを加熱すると、どんな変化が起きるのでしょうか。
まず、玉ねぎの水分は、下図のように細胞壁と細胞膜によって保持されているのを知っておいて下さい。
加熱が始めると、まず玉ねぎ表面の細胞壁と細胞膜が壊れます。徐々に内部まで壊れていきますが、壊れた細胞から順に水分を排出していきます。また玉ねぎの表面近くの水分が無くなってくると、加熱される温度が100度を上回り出してメイラード反応が起き始めます。
水分が飛んでから起きるメイラード反応は、変化のスピードが速いので、焦がさないように火力に気をつけて下さい。
つまり時間がかかる理由は、
・細胞壁と細胞膜の破壊
・水分の蒸発
この2つがなかなか進まないからです。
②時短アイデア
細胞壁と細胞膜を破壊する方法や水分は蒸発させる方法は、コンロでの加熱だけではありません。他の方法で簡単にできるものを紹介します。
・冷凍する
冷凍するとできる氷の結晶の形や大きさが原因で、細胞壁と細胞膜が破壊されます。でも水分は残ります。
炒めるサイズにカットして、半分の量ずつ冷凍用のパックに入れて凍らせておくと、長く保存もできて使うときも便利ですよ。
またスライスや微塵切りにした状態で冷凍されたものがスーパーなどで売っているので、初めからそれを使うのもいいと思います。
・電子レンジで加熱する
細胞を形成する成分の分子を揺らして破壊してしまいます。水分は少し蒸発します。
玉ねぎ半分の量を、耐熱皿に乗せてラップして600wで3分加熱すれば、かなり柔らかくなります。
ちなみに、電子レンジでしっかりと水分を飛ばせないか調べたのですが、どうも無理そうです。急激に温度が上がるのと、時間の設定しかできないのとで、水分を飛ばすのにちょうどいいぐらいに調節するのが難しいようで、下手をすると、燃えてしまうそうです。
水分をしっかり減らす方法は、加熱以外に、「干す」という方法があります。ちょっと手間に感じるかもしれませんが、カットしたものを天日で1日干せば、かなりの水分を飛ばすことができますよ。
また、フライパンで加熱時に出てきた水をキッチンペーパーで吸い取るという方法がありますが、これはオススメできません。
玉ねぎから出てきた水には、玉ねぎのおいしさや栄が溶けているからです。だから水だけ蒸発させて、大事な成分はフライパンの中に残るようにした方がいいです。
自力で時短ができる方法で、オススメできるのは、「冷凍」「電子レンジ」「干す」の3つぐらいかなと思います。
でも、他力に頼るなら、もっと簡単に時短ができる方法があります。
それは、あらかじめ玉ねぎの水分を飛ばした製品を使うという方法です。
ソテードオニオン、オニオンソテーという名称で、炒められた状態で冷凍されたものです。
メーカーによっては、もとの重量の何%になるまで炒めた状態かがわかるように表示してくれています。
例えば、mcc食品株式会社さんの製品は、カット後の形状と2桁の数字で表記されています。カレー作りに使う場合は、なるべく数値の小さいものをお薦めします。
使う量は、2皿分玉ねぎ半分を大体100gだとしたら、ダイス30なら33g程度でOKということになります。かなり炒まった状態なので、そのまま使ってもいいし、さらに炒めてもいいですよ。
価格を見てみると、玉ねぎ3個(600g)税抜198円として、1kgが330円で、ソテードオニオン30%1kgが1000円ぐらいなので、ほぼ同額になります。ただ産地を選ぶことはできません。
③最後に
炒めの時短のみで考えると、ソテードオニオンが1番です。とにかく速いです。
でも、料理には、時短以外にも優先したいことやこだわりたいことが、いろいろありますよね。
そこは、料理する方それぞれで違うと思うので、自分のベストを見つけて下さい。
私の場合、レンチンかなぁ。
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